梅雨に入り、雨の多い季節となりました。
そんな雨の中でも、健気に咲く小さな花があります。
この花は、コモチマンネングサといいます。
十数cmほどの小さな植物ですが、
雨の降る林道にやさしい彩りを添えています。
この仲間は葉っぱが肉厚で、水が少なくてもしおれないことから
「万年草」という名前がつけられたそうです。
では、「コモチ」は何からつけられたと思いますか?
写真の赤い丸がついている部分は「むかご」といい、
これは地面に落ちると根を出し、大きく育っていきます。
「花を咲かせて花粉を虫に運んでもらって…」
という手間がむかごには必要ないため
種子をつくるよりも早いペースで子孫を残すことができます。
そんな「むかご」を「持っている」ということから
「子持ち」という名前がついたそうです。
街中には「メキシコマンネングサ」などのよく似た種類も生えてますが、
むかごをつけるのはこの「コモチマンネングサ」だけです。
花とむかごが同時に見られるのは今の時期だけなので、
見かけたら「子持ち」かどうか、じっくり観察してみてくださいね!
(はらしま)